FUJIFILM Xマウントで使える接写リングK-AETSを試してみた

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X-E2,XF23mm接写リング

ボディーとレンズの間に付けると接写ができるという摩訶不思議なアイテム『接写リング』Facebookに投稿された写真に接写リング『Fotga』を利用して撮影されたマクロ写真を多く見かけます。

接写リングは気になっていたアイテムですが、ネットショップで探しても全て品切れ。入手困難な状態が続きました。しかし『Fotga』ではありませんが同じような撮影ができる『KERNEL AF EXTENTION TUBE』を手に入れる事が出来ました。

ちなみにコンデジのGR DIGITAL 4 は撮影距離1cmのマクロで撮影することが出来ました。

GR DIGITAL 4 マクロ撮影RICOH GR DIGITAL 4 (6mm, f/1.9, 1/8 sec, ISO400)

GR DIGITAL 4 マクロ撮影RICOH GR DIGITAL 4 (6mm, f/1.9, 1/26 sec, ISO800)

はたしてミラーレスカメラがコンデジの様に数センチの距離で接写ができるようになるのでしょうか。ネットで『Fotga』や『接写リング』の情報を調べてますが、半信半疑です。『本当に、こんなリングを付けるだけで接写が出来るのか?』

やってみなけりゃ分からない。

接写リングに関する疑問

  • オートフォーカスは効くのか?
  • 正常に動作するのか?
  • 接写リングを付けたまま通常撮影できるのか?
  • どれくらい接写できるのか?
  • どんな写真が撮れるのか?

開封

K-AETS FUJIXの箱です。

K-AETS FUJIX Mount Adapter

フェルトっぽい素材の巾着袋が入ってます。

K-AETS FUJIX Mount Adapter

10mmと16mmのリングが組み合わされた状態で入ってます。

XFレンズ用の接写リング

黒い部分は一見、金属で出来てそうですがプラスチック製です。シルバー部分は金属です。

X-E2接写リング

反対側

XF23mm用の接写リング

重量

重量を測ってみました。
10mm:22g

重量測定

16mm:27g

重量測定

精度

リングをボディーとレンズに装着した際に傷などがつかないか、シッカリハマるかどうか検証します。

X-E2と接写リングK-AETS FUJIX

ややキツめのつけ心地。回して装着する際にちょっと力が入ります。接写リングを付けても傷などは付きませんでした。また、レンズがぐらつくこともありませんでした。

外すときはこのボッチを押しながら回します。

レンズアダプタのボッチ

比較

接写リング未使用時

まずは何もつけてない時の最短撮影距離で撮影してみます。マニュアルフォーカスにしてピントリングを最短に設定します。

XF23mmでの撮影

XF23mm F1.4使用時は、レンズの先から被写体がまでの距離は約20cm弱でした。

XF23mm撮影距離

最短撮影距離で撮影した写真です

XF23mm作例FUJIFILM X-E2 (23mm, f/1.4, 1/125 sec, ISO800)

10mm接写リング:フォーカス(無限遠)

次に10mmの接写リングをX-E2 + XF23mmに装着します。フォーカス距離は無限遠に設定。

接写リングで撮影

ピントが合う範囲

無限遠に設定しても遠く離れた場所のピントは合いませんでした(ボケ写真になる)。XF23mmに10mmのリングを付けたから33mmになる(35mm換算50mm)になるわけでは無いんですね。完全に接写専用カメラになります。

XF23mm無限遠

オートフォーカスは効くのか?

ピントが合う範囲内であればオートフォーカスが効きます。しかし範囲が数センチしかないため、マニュアルフォーカスにしたほうがピント合わせがしやすいです。

接写リングでのオートフォーカス

撮影距離はレンズ先端から約3cmです。

撮影距離測定

被写界深度が非常に浅くピント合わせが非常に困難。開放で撮影すると全体的にボケたような写真になりますね。

絞り開放で撮影FUJIFILM X-E2 (23mm, f/1.4, 1/125 sec, ISO1600)

最短撮影距離の設定で撮影

最短撮影距離範囲

先ほどよりも1cm短い2cmになりました。

最短撮影距離

さらに近くに寄りました。もっとピント合わせが難しくなります。

ボケ画像FUJIFILM X-E2 (23mm, f/1.4, 1/125 sec, ISO1600)

16mmを付けてみました。

K-AETS FUJIX Mount Adapter 16mm

思わぬ事態が発生。カメラがレンズを認識していないのか【F0】という表示が!絞りリングを回してもF値が変更できません。オートフォーカスも機能しません。シャッターボタンを押してもシャッターが切れません。

Focusが効かない

X-E2にレンズ+16mmリングをつけると、カメラが「レンズが装着されてない」と認識するみたいです。なのでレンズがない状態でもシャッターが切れる設定にしなければなりません。カメラ設定【3】から【レンズなしレリーズ】をONに設定。

レンズ無しレリーズ

16mmを付けると、ピントリングは効かなくなります。なのでピント合わせはカメラを前後に移動させることになります。撮影距離は1cmになりました。コンデジ並みに寄ってますね。

撮影距離1cm

ここまでアップで撮影できます。

接写マクロ撮影画像FUJIFILM X-E2 (23mm, f/1.4, 1/180 sec, ISO1000)

エラー表示

【レンズエラー】と表示され、カメラが制御不能な状態になる場合があります。エラーが起こるパターンが無いため予測不能。その時は電源をOFF→ONすれば復活します。接写リングを装着した時の挙動は安定はしません。とてもじゃじゃ馬なカメラになります。

X-E2レンズエラー

まとめ

オートフォーカスは効くのか? 10mmリング:一応AFは効くがほとんど便りにならない。
16mmリング:フォーカスリングも絞りも動作せず。
正常に動作するのか? 16mmリング:レンズを認識しない。
10mm,16mmリング:レンズエラーになる場合がある。
接写リングを付けたまま
通常撮影できるのか?
シャッターは切れるがアウトフォーカス。
(ボケ写真になる)
どれくらい接写できるのか? 10mmリング:2cm~3cm
16mmリング:1cm
どんな写真が撮れるのか? 作例を見る

個体差があるそうなので全ての接写リングで同じ症状がでるとは限りません。うまく動作しないことを覚悟して使うべきですね。
接写リングを付けてマクロ撮影した作例の記事です!合わせてどうぞ。

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